手のひらの話

物語のような、呟きのような…

はやたま?

高校3年の夏、紀伊半島旅行を計画した。大阪の天王寺南紀の新宮を往復する夜行列車を利用した。かつては寝台車を連結していたので「はやたま」の愛称があった。

私の時には寝台車はなく、従って愛称もついていなかったが鉄ちゃん達は「はやたま」と呼んでいた。寝台には指定席券が必要なので当時はその為に愛称を付けていた。

因みに鉄ちゃんたちで「はやたま」が新宮市内にある神社を由来としていると知る者はいなかった。その当時のことだ。

あれから年月が経ち、神社巡りも珍しくない趣味となったようだ。観光バスで知り合った女性同士が朱印帳を見せ合っている。驚いたものだ。楽しみが多方面に広がって行くのはいいことだ。大袈裟に言うとタブーが減って来ている。

ただし、神社巡りの女性も、歴女なる人たちも、共通しているのは、学問的追求はしないことのようだ。そう言えば私の子供時代にも沖田総司に恋する少女がいたな。写真が残っているのだが見たこともないのだろう。